治療の明細書を全員に交付 [医療制度]
平成22年2月3日に行われた中医協(中央社会保険医療協議会)で
診療報酬改定に対する議論が行われましたが、
その中でもかなり大切な事項ですのでお知らせしたいと思います。
診療報酬請求書並の詳細な明細書を、全員の患者さんに発行するということです。
これは患者さんの知る権利も大切にするということは大変いいことです。
しかし、通常の領収証だけではなぜいけないのでしょうか?
なぜ全員に交付しないとならないのでしょうか?
われわれは交付しろと言われれば交付できる体制にはあります。
しかし、仮に患者さんA以外の人Bが薬を取りに来た時にも交付したとしましょう。
そして患者Aは、絶対に他人に知られたら嫌だと思う病気があったとします。
全員に交付するならば、患者Aの検査内容も薬も病名も全て他人にわかってしまいます。
また、逆にご家族が患者に告知しないでくれと頼まれる場合も沢山あります。
そう。
例えばガンなどの悪性疾患や、精神疾患などです。
こういった場合も、間違いなくわかってしまいますね。
権利権利と言いますが、このようなリスクがあっても
行うことを義務化した政府の考えがわかりません。
現在のような領収証やレシートでさえ捨てて帰られる方が非常に多いのです。
さらに詳細な診療内容が記載された明細書は、気軽に捨てて帰るわけにはいきません。
あなたの情報が全てツツヌケになってしまいます。こんな事が話し合われているわけです。
国民不在の政治は今に始まった事ではありませんが、
民主党になってから自公よりも社会保障については後退しているようです。
民主党のマニフェストにはなんと書いてあったでしょう?医療・介護の後退はさせないといってました。
先日も、鳩山総理は「命を大切にする国会と位置付け」などと発言されてました。
どこにいったんでしょうか?
みんなにわかりやすい診療報酬体系を目指すことこそ、本当に必要なのではないでしょうか?
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