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薬局の在庫 [医薬品]

今回は
薬局の在庫についてです。

医師や看護師だけでなく、
薬剤師にも法律の縛りがあります。

医師法と同じように
薬剤師法というものがあります。

薬剤師法には以下の条文があります。

薬剤師法第 21 条
調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあつた場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならない

では、薬局が調剤拒否できる正当な理由とは何でしょうか?

薬局が調剤拒否できる正当な理由とは
業務運営ガイドライン(H5.4.30 薬発第 408 号 薬務局長通知)

ア 処方せんの内容に疑義があるが処方医師・医療機関に連絡がつかず、疑義照会できない場合。

イ 冠婚葬祭、急病等で薬剤師が不在の場合。

ウ 患者の症状等から早急に調剤薬を交付する必要があるが、医薬品の調達に時間を要する場合。

エ 災害、事故等により、物理的に調剤が不可能な場合。



この4つが
厚労省の薬務局通達に
業務ガイドラインとして
記載があります。

つまり
在庫が無いというだけで調剤拒否はできないという事になるわけです。

ただ、
後発品を中心とした
流通障害は
3000品目にも及びます。

その為に
薬局に在庫がなくなってしまう→調剤できない

そこで対処法としては
麻薬薬などの特殊な薬剤
でない限りは、、、

他の薬局や問屋に在庫がないか調べたり、 調剤に向けた努力した上でどうしても手に入らないときのみ、拒否できると日本薬剤師会は考えているようです。

ただし、個人薬局などでは
調剤拒否をされる所もあるのは事実ではあります。

また、グループ企業などでは
比較的グループ内での、薬剤の融通があるようです。

薬剤の流通障害は確かに存在しますが、法的に規制が出来たわけでもありません。

むしろ、通常の医薬品では、処方が萎縮しないようにと言われてるくらいです。

実際に流れてこないのは現実であり、
患者にご迷惑をおかけしないためにも、まずは薬局の方々の努力な必要です。

次に医療機関側も処方内容を変更するなどの方策を取るべきでしょう。
しかしながら、処方内容の変更は、病態の変化に直結しますので、最終的なところになるのだろうと考えてます。

個人的な感想を綴ってみました。
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抗生剤の処方について [医薬品]

最近、

「抗生剤を出してくれないから治らない」

といったご意見がよくあります。


そこで

抗生剤というものはどういったものなのか?

一般的な風邪を代表とする疾患はどういうものかをお話しします。


一般的に、抗生剤というものは、

主に、「細菌を殺す薬剤」です。


では、風邪というものはどういったものでしょうか?

風邪は原因の8~9割が、ウィルスによるものとされています。

ですので、風邪に効果があるとは言えません。

感染が細菌を主体にするものなのかどうかを判別して

初めて、抗生剤の処方に結びつきます。


余計な薬剤を出すことにより

耐性といったものを生じさせたり

吐き気や胃痛などの副作用を生じたり

影響が出てくることもしばしば経験します。


高熱が出るから

咽頭痛が激しいから

咳が出るから

などの症状が激しくても

その原因が細菌を強く示唆できるものでなければ

抗生剤の処方は行わないのが基本です。



対症的に対処するためには

熱が出る→脱水にならないように水分摂取励行

    →氷嚢などでクーリング


このような対応策を考えてください。


そして、症状が変化する場合や一向に軽快に向かわない場合

あるいは、心臓や呼吸器等の合併症が存在する場合などには

再度抗生剤の使用を検討しましょう。



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薬価設定の矛盾 [医薬品]

最近、高脂血症で新しい機序の薬剤が販売承認を受けました。

 
この薬剤は、
なかなかコントロールがつかない高脂血症に対して福音を授ける物と考えられています。
よく中性脂肪とLDL-Cが2つとも高い方がいらっしゃいます。
そういった時に、
コレステロールを下げるお薬と中性脂肪を下げるお薬を併用出来れば良いわけです。
 
ただ、理屈はそうではありますが、
コレステロールを下げるお薬と中性脂肪を下げるお薬の併用は
横紋筋融解症という重大な副作用が起こりやすくなります。

 
この薬剤は、選択的PPARαモジュレーターで中性脂肪を低下させHDL-Cを増加させます。
選択的に働くために、薬剤の量もかなり少なくなります。
 
スタチンとの併用についても、問題となる薬剤血中濃度の変化もなかったとのことです。
つまり、スタチンの単独投与と同様な安全性が確認されている薬剤です。
 
 
ですので、今までの薬剤とは決定的に異なるものと言っても過言ではありません。

 
この薬剤は、日本発の薬剤で、莫大な開発・研究費がかかっています。
製薬会社も民間企業ですから、資本注入した分は回収しないとなりません。
そこで薬価に反映されるのですが、厚労省は薬価が高すぎると販売の止めています。
これだけ福音がもたらされる薬剤であるのに。。。

過去には、Tという薬剤が安すぎたために、
新規の同系列薬剤Cでは別系統の薬剤を基準として薬価が決められた事もありました。

おかしな薬価の決め方ですね。


国が責任持って開発費から面倒をみるシステムを作らないと
今後日本から優秀な薬剤の開発はなくなるでしょう。
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ジェネリック医薬品で、、 [医薬品]

医療費抑制策もあり
国はジェネリック医薬品を推奨しています。
 
ところが、ジェネリック医薬品の中にも
効くものと効かないものがあります。
これは、以前もお話しましたが、
有効成分の含有は先発品と大差ないのですが、
着色料などの添加剤の違いにより
吸収のスピードなどが異なることによって
効き目が異なるといった悩ましい事が起きてしまうのです。
 
 
 
それゆえ、ジェネリック医薬品を使う際には
信用度とか
有効度とかが大切になってきます。
 
それだけだと
如何ともしがたいものがあります。
それは、
ジェネリック医薬品特有の流通障害というものがあります。
他にも、ジェネリック医薬品をジェネリック医薬品として認可するものに
同一性というものがあります。
つまり、先発品とどの程度違うのかといった点です。

ジェネリックがジェネリックであるためには
必須の検査項目となるわけです。
この点に変化を来すような検査結果が出た場合は
厚労省から「引き揚げ指示」が出ることがあります。
その場合、有無を言わさずに引き揚げられ、
患者さんにご迷惑を御掛けすることもあるかと思います。
ただ、将来的に悪化させない唯一の方法ですので
何卒、ご協力くださいませ。
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点眼薬とコンタクトレンズ [医薬品]

点眼薬とコンタクトレンズについて書きます。

一般的には、
コンタクトレンズの変性などを防ぐために
点眼薬との直接の併用は良くないとされています。

しかし、
点眼薬を使用する場合は
眼病治療を行う場合である事を考えなければいけません。



コンタクトレンズの問題点として
結膜炎などの感染症や
ドライアイの惹起などの因子となることもあります。

そのように考えれば
眼病治療におけるコンタクトレンズの装用は
治療効果が表れないばかりか
病状の進行を見ることあるために
コンタクトレンズの装用は避けるべきであろうと考えます。

コンタクトレンズの変性を防ぐために
自分の眼球を不健康にしますか?

ご自身の眼球よりも
コンタクトレンズの方が大切ですか?

まずは、疾患の治療を優先しましょう。






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糖尿病と薬剤 [医薬品]

糖尿病とは
体内の血糖値のコントロールが何らかの原因で効かなくなり、
高血糖状態が続くことが基本病態です。
この高血糖に起因して様々な合併症状を併発するのですが、
糖尿病の治療は、その合併症を起こさないようにするのが基本と言われます。


そこで、その合併症と言えば
・網膜症
・神経症
・腎機能障害(腎症)
が三大合併症と言われます。
そして、
糖尿病の症状として
口渇、多飮、多尿、意識低下、というものがあります。




糖尿病の治療薬に
SGLT2阻害薬というものがあります。
この薬剤は、高すぎる血糖を尿に捨て去るわけです。
確かに、血糖は確実に下がりますね。
血糖が下がることで、糖毒性は解除されますので、
網膜症や動脈硬化などの進行を止めることは出来るでしょう。

ただ、
この薬剤を使用することで脱水や頻脈、そして尿路感染症などを起こしたりします。
きちんと、脱水予防も含めた飮水指導に従って下さらないとなりませんね。


尿の中に糖を捨てることによる作用で、それぞれが起きてきます。
高血糖を主体とするものと考えれば、これほど効果的なものはありません。

しかし、
糖尿病を「高血糖状態から引き起こされる種々の症候群」と考えると
この薬剤は、若干リスキーかもしれません。


つまり、
この薬剤は、糖尿病の症状のひとつである「多尿」「尿路感染」などの
尿路系の症状を引き起こします。
ということは、
何が治療であるかが分かりにくいとも言えます。

ですから、
この薬剤は、患者を選ぶ薬剤かもしれません。


対象となる患者さんとしては
・肥満気味の若年者
・指導を遵守できるかた
・腎機能が悪くない方

なとなど
となるでしょう。


個人的には
この薬剤は
「産業成長をするために、煤煙を各国に撒き散らす中国」に似ています。
まぁ、
これは、かつての日本国にも言えますね。

工場から出た廃液で
ヘドロが各地を苦しめましたね。



まぁ、血糖低下に関しては素晴らしい発明と思いますので、
この薬剤を使われていらっしゃる方は、医師の指示をしっかりと守ってください。
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大洋薬品:配合ミスの薬流通、業務停止命令へ--岐阜県方針 [医薬品]

ジェネリック医薬品メーカーの大洋薬品工業(本社・名古屋市)が同社高山工場で製造した
胃かいようや胃炎などの治療薬「ガスポートD錠20ミリグラム」の主成分の配合量を
誤ったまま流通させたとして、岐阜県は同工場に薬事法に基づく
業務停止命令を出す方針を固めた。業務停止は今月下旬から10日間前後の見込み。
健康被害は報告されていない。

同社によると、昨年2月に製造し、同年4-9月に出荷した約2万8500箱(1箱100錠)で、
主成分の胃酸分泌抑制成分・ファモチジンの配合量が厚生労働省に出した申請から外れていた。
薬剤の配合は、メーカーが厚労省に医薬品の製造販売承認を求める際、自社で定める。

同社は主成分の配合量を1錠あたり20ミリグラムと定め、誤差の範囲を5%以内としたが、
約2万8500箱は最大で20%の誤差があった。品質検査でもミスを発見できなかった。

昨年9月、自社検査で配合ミスが発覚。同月末-10月末に全国の3116医療機関から自主回収し、厚労省に報告した。
大半は既に処方され、16・1%しか回収できなかった

「当時の検査担当者が配合ミスの発覚を恐れ正確に報告しなかったのが原因。
厳粛に受け止め再発防止に努めたい」としている。

 

正確に報告しなかったのが原因という・・・
こんな危険な薬物を放置しておくことはけしからんことです。
健康被害がでても、配合ミスさえばれなきゃいいってもんじゃありません。


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後発品…ジェネリック医薬品…とは? [医薬品]

kohatu.jpg後発品とは、先発品と有効成分が同一であり、
かつ用法・用量が同一であるものをいいますが、
先発品と同じ添加物が使用されていない場合もあります。

米国では「後発品と先発品は必ずしも同等ではない」との認識
に基づき、米国食品医薬品局(FDA)は『承認医薬品と治療同等性評価』
(通称「オレンジブック」)で後発品のランク付けを行っています。
そして、米国ではFDA が年間数十億円の費用を投じて
後発品の治療同等性を評価しています。
日本においても今後、後発品の利用促進により
薬剤費を減らそうとするのであれば、
ある程度の費用をかけても、後発品の審査をしっかり
行っていっていかなければなりません。



ただ、さらに医療費の増加が予測されていますので
後発品を利用することで医療費の増加を抑制しようという考えに基づくならば
政府の考え方は決して間違ってはいないと思います。


しかし後発品の有効性・安全性に関して十分議論がなされ、
国民的理解が得られているのか、やや拙速な感じがあります。




先発品の承認申請時にはさまざまなデータが求められるのに対して、
後発品の場合には
品質の安定性と生物学的同等性試験のデータが求められるだけです。


 後発品の安定性試験は加速試験のみであり、それも完全包装状態での試験です。
加速試験は40℃、相対湿度75%の環境下で完全包装状態のまま
6ヵ月保存して、製剤の安定性を調べます。
安定であれば、室温で3年間安定であると厚労省の判断があります。
しかし実際の臨床では、例えばアルミ包装の錠剤の場合、
アルミ包装を破ってPTP シートを取り出すと、
光や湿度に曝露されますし、
1回量包装にする際にPTP シートから取り出しますが、そこでも環境の影響を受けます。




また、薬剤には非吸収性のものもありますし
徐放性製剤(内服してからゆっくりと効いてくる)などのものもありますので
正直な話、後発品としての効能・安全も含めて
臨床上、問題になるところではあります。


先発医薬品も当然不純物を含んでいますが、
臨床試験により不純物を含んだ製品としての有効性および
安全性が確認されています。

これに対して、製造法が異なる後発医薬品は
先発医薬品とは異なった不純物を含有する可能性があり、
未知の不純物に起因した副作用の発現や
臨床効果の違いが生じる可能性もあります。

米国FDA は後発医薬品の各製剤に対して
治療同等性(安全性、有効性)を含めたランク付けを行っており、
すべての条件を満たしたものだけを「同等である」としているのですが、我が国にはこれはありません。


つまり先発品と後発品の違いは、
同じ設計図で、片方は近代建築業者が建築し
片方は、宮大工が建築したものくらいの違いがあると
そう表現される先生もいらっしゃるほどです。




当院では、安全性・効果・安定供給を考え
特に循環器系の薬剤については
後発品の導入はしておりません。

また、経験に則った上で、有効である薬剤に関しては
後発品も使用しております。

先発品と後発品は決して同じ物ではありません。
先発品を凌駕するものもあります。


あなたの健康のだめには、慎重に選択いたしましょう。




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話題の健康食品 [医薬品]

最近よくテレビで目にする健康食品。
膝の悪い方に…というものですが、ご存知の方は多いと思います。




さて、
血が固まらないようにする薬があります。
昔からあるのは、アスピリンとワーファリンです。

そのワーファリンについてですが…


============================================================
ワーファリン服用中の女性患者さんに、
「膝が痛いのだが、今飲んでいる薬と一緒に飲んでも問題ないか?」
と相談されました。

今話題のグルコサミンでした。



============================================================

一日に3,000 mgのグルコサミン塩酸塩と2,400mgのコンドロイチンでは
ワーファリンの作用が増強してしまう事が知られています。

多くのケースでは、グルコサミン併用開始 4~20日後に出血傾向が報告さられています。

そのため、ワーファリン使用患者は過剰なグルコサミンは避けたほうがよいでしょう。

一般的なグルコサミンの使用量は、一日1500mgですが、
この量での出血傾向の報告はありませんが、
併用に於いては慎重にすることが望ましいと思われます。









健康食品取扱マニュアル 第5版

健康食品取扱マニュアル 第5版

  • 作者: 東京都福祉保健局
  • 出版社/メーカー: 薬事日報社
  • 発売日: 2008/12/12
  • メディア: 単行本



いわゆる健康食品・サプリメントによる健康被害症例集

いわゆる健康食品・サプリメントによる健康被害症例集

  • 作者: 日本医師会
  • 出版社/メーカー: 同文書院
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: 大型本






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