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処方について [医療制度]

処方については、さまざまな縛りがあります。

最近は、1日1回の内服薬もたくさん出てきています。
しかし、この内服方法がくせものです。
添付文書をよくみますと、投与方法の記載があります。
そこに、1日1回朝食後投与 などとかかれているものは、
ほとんどと言ってもいいくらい、夕食後投与などと処方すると、健康保険で認められません。

それは、朝食後にする医学的な理由があって、そうなっているからです。
そういった場合に、ことなる内服方法が必要である理由を記載して、保険請求すると大丈夫かと言いますと、そうでもありません。

たとえば、
クラビットという大変よい薬があります。
それを1日量を2回に分けて服用してもよいかといいますと、以下のような理由を突きつけられます。
添付文書には、こう書かれています。
クラビット錠500mg・錠250mg・細粒10%は1日1回投与を遵守いただきますようお願いいたします。
1日2回投与は適応外です。

500mg錠の場合は1錠を1回で、250mg錠の場合は2錠を1回で投与してください。
なお、「用法・用量に関連する使用上の注意」に必ず1日量を1回で投与することと記載されています。


そして、さらに
【1日1回の背景】
PK-PDに関する研究の進歩により、
抗菌薬の治療効果及び抗菌薬に対する耐性化は、
その薬物動態と密接に関連していることが解明されてきました。
濃度依存的な殺菌作用を示すキノロン系抗菌薬は、
1日の投与回数を複数とするよりも、
1回の投与量を増量する方が有効性、かつ耐性菌の抑制が期待できると考えられています。



<参考>
in vitroシミュレーションモデルを用いたE. coliに対する殺菌効果および抗菌薬作用後の耐性菌出現の有無等を検討しました。
その結果、クラビット500mg1日1回投与では、レボフロキサシン耐性菌の出現は抑制されましたが、
250mg1日2回投与では、レボフロキサシンの感受性が1/2~1/8に低下した菌株が出現しました。
よって、1回250mg1日2回では感受性低下、耐性菌が出現する可能性があります。




という事もあり、医学的通説を度外視した治療は行えませんので、これらの薬剤では1日2回投与自体が問題であったりします。
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