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スタチンの効果とは [疾患]

高コレステロール血症で、スタチンという薬をよく使用します。

本日は、このスタチンという薬剤の新たな知見が入ったのでご紹介します。



スタチンの頸動脈内中膜肥厚IMTの進行抑制効果は、欧米人でのみ確認されていました。

それも脳梗塞などが存在していない症例での発表でした。


本年11月に、心原性脳梗塞症以外の脳梗塞を発症した日本人において、

プラバスタチン10mgでの頸動脈IMTへの影響を検討した結果が発表されました。

それによりますと、5年間で頸動脈IMTの進行を有意に抑制されたということです。


これは、日本からの報告でした。

国立循環器病研究センターの古賀 政利氏が報告いたしました。


本結果から、10mg/日でも長期投与により頸動脈硬化進行を抑制し、

アテローム血栓性脳梗塞の再発予防につながることが示唆されたわけです。

このプラバスタチンという薬剤は、先発品名でメバロチンという薬剤です。

メバロチンは世界に先駆けて、この日本で創薬されたHMGCoA阻害薬です。


このプラバスタチンに関しては2008年にも

MAGAスタディという発表がありました。

ここでも、動脈硬化性疾患の発症抑制が発表されていました。


このまとめですが

結果として

総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪はいずれも
対照群より低く、HDLコレステロールは高く維持されて、良好にコントロールされていました。
冠動脈疾患CHDの発症率は、対照群にくらべ33%抑制されていました。
このうち、心筋梗塞の発症率は、48%抑制され、ほぼ半減しいぇいます。
CHDに脳梗塞を加えた心血管系疾患の発症率は、対照群にくらべ30%抑制。
一方、統計学的な有意差はありませんでしたが、脳卒中の発症率は17%、

総死亡は28%の抑制傾向が示されていました。


がん発生率を含めた有害事象は、両群間に有意差は認められず、

プラバスタチン ナトリウムの長期服用の安全性が確認されました。




これを見ますと、いかにきちんと脂質をコントロールすると良好な結果となるのか一目瞭然です。

脂質にしろ、糖尿にしろ、血圧にしろ、

自覚症状が出る前は、ほとんど症状を表しません。

しかし、自覚症状を出してしまうと、

致死的疾患となることがおおいので、コントロールしておく方がよいのです。




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