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レセプトオンライン義務化 [医療制度]

レセプト(診療報酬明細書)というものがあります。
患者さんが、どういう病気でどういう治療を受けて、いくらかかったのか?
健康保険で行う以上は、健康保険側に負担分を支払っていただかなければなりません。
言ってみれば、「請求書」と同じ性格のものです。
そのやり方を統一しようというものです。
つまり
何年度からは、この方法で出したレセプト以外は支払わないというのです。

どこの世界に、請求書の出し方を決めて、それ以外は払わないという会社があるでしょう?

この話は長くなるので、別の機会に譲ります。




では………

当院の場合、
現在レセプトコンピュータが導入され
レセプトのオンライン請求義務化の道にのっています。
ただ、レセプトオンライン請求は、さまざまな問題点を抱えている事をご存知でしょうか?



病歴漏えいの危険

上述のように厚生労働省は医療機関のレセプトを
2011年度からコンピューターを使ったオンライン請求に
切り替えることを義務付けています。
これに対し、日本歯科医師会、日本医師会などは
患者の個人情報流出につながる
経営基盤の弱い医療機関は立ちゆかなくなり、地域の医療崩壊が進む」と反発しています。


レセプトのオンライン請求で事務の効率化が図れるのは事実でしょう。

しかし患者さんの個人情報は間違いなく漏えいします。
レセプトには傷病名、治療内容などが記載されます
紙なら一定の場所で一定期間たてば廃棄します。
しかし、オンライン化されれば、電子データは、複数の場所で永久に情報が残ります。

自分自身がどのような病気にかかったかを
周囲の人に知られたら、どう思いますか?
また、日本には精神や行動に障害を持っておられる方が264万7000人、
HIV(エイズウイルス)感染者は約1万人おられます。
このような人権にかかわるデータの漏えいは絶対に避けなければなりません。


厚労省の言っているやり方では、セキュリティが保てないことは
ITの専門家も以前より指摘していました。
しかし、考え方を変えようとしないのが厚労省でした。


わたくしを含めてかなりの人は
医療のIT化に反対の立場ではなくIT化には異存ありません。

 


ただ、専用の送信用コンピューターを導入するための設備投資が重く、
小規模な医院、診療所は閉鎖を余儀なくされることでしょう。
なんと言ってもそういったコンピュータは、民生品が一台十万円だとしますと、
医療用というだけで一台三百万円くらいととんでもなく高額です。



医療費削減の効果があるといわれますが、
今の医療崩壊は行き過ぎた医療費抑制の結果ではないでしょうか。

そこを直視しないで、小手先の操作ばからしようとすると
こういう事態を引き起こします。


かつて、政府がセキュリティを保証し
民間が危ないといった類の事件に
住基ネットがありました。

住基ネットの反省点がまるで生かされていないのが、
今回のレセプトオンラインシステムです。

患者のみなさん、
あなたの情報が危険さらされてきます。
街やネットで、レセプトオンライン請求反対署名等を
見かけましたら、耳を傾けてください。

 

レセプトオンライン請求義務化撤回「大阪訴訟」
http://osaka-hk.org/online/mondai.html

レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟を支援する会
http://www.online-receipt-opposite.com/index.html




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