抗生剤の処方について [医薬品]
最近、
「抗生剤を出してくれないから治らない」
といったご意見がよくあります。
そこで
抗生剤というものはどういったものなのか?
一般的な風邪を代表とする疾患はどういうものかをお話しします。
一般的に、抗生剤というものは、
主に、「細菌を殺す薬剤」です。
では、風邪というものはどういったものでしょうか?
風邪は原因の8~9割が、ウィルスによるものとされています。
ですので、風邪に効果があるとは言えません。
感染が細菌を主体にするものなのかどうかを判別して
初めて、抗生剤の処方に結びつきます。
余計な薬剤を出すことにより
耐性といったものを生じさせたり
吐き気や胃痛などの副作用を生じたり
影響が出てくることもしばしば経験します。
高熱が出るから
咽頭痛が激しいから
咳が出るから
などの症状が激しくても
その原因が細菌を強く示唆できるものでなければ
抗生剤の処方は行わないのが基本です。
対症的に対処するためには
熱が出る→脱水にならないように水分摂取励行
→氷嚢などでクーリング
このような対応策を考えてください。
そして、症状が変化する場合や一向に軽快に向かわない場合
あるいは、心臓や呼吸器等の合併症が存在する場合などには
再度抗生剤の使用を検討しましょう。